皆様おはようございます、マチノネです。
今回は正体を隠しながらも日本の音楽シーンに大きな影響力をもつ音楽ユニット、ヨルシカの知られざる魅力について紹介していきます。
9年前からずっと好きで聴いているヨルシカ、世間で知られている曲以外にもたくさんの素敵な曲があるので、それらの魅力を少しでもお伝えできたら幸いです!
「ヨルシカ」はどんなアーティスト?
ヨルシカはボカロPとして活動していた現コンポーザー、ギターのn-bunaとボーカルのsuisで構成された音楽ユニットです。2017年ごろから楽曲の投稿を開始し、「言って。」「ただ君に晴れ」「だから僕は音楽を辞めた」など数々のヒット曲を打ち出し若者を中心に人気を博しました。また近年では、葬送のフリーレンへ「晴る」、チ。に「アポリア」などアニメや映画とのタイアップ楽曲も多く知名度はさらに広がる一方です。
またヨルシカはサポートメンバーの豪華さも魅力の一つです。ベースにキタニタツヤ、ドラムに元MY FIRST STORY のMASACK、ギターにanoneの下鶴光康、キーボードにaikoなどのサポートも手がける平畑徹也と実力派の楽器陣が揃っています。
ヒットした楽曲たちのおかげで「爽やかなギターロック」のイメージが大きいヨルシカですが、今回はそのメインイメージから離れた、皆様のまだ知らないヨルシカの一面が見れる楽曲たちを紹介していきます。
ヨルシカをさらに知るならこれ!おすすめ曲3選
1,へび https://youtu.be/sf0QFJTvOLM?si=egP7bmI3p4Q3_xIJ
こちらも「アポリア」と同じくアニメ チ。のED曲として作られたタイアップ楽曲です。6拍子を基調とし、まさに蛇が地を這いながら進むようなテンポとリズムだと感じました。Aメロでは、ギターがテンポキープなどの伴奏要素を担いベースがメロディアスなフレーズを弾くという役割の逆転が起きていてここも特徴的です。楽曲全体を通して遊び心のあるベースラインが心地よさを感じさせます。
人間の知識欲、そして紡がれた知を繁殖力が高くたやすことが難しいカタバミに例えた歌詞もチ。をよく表しながら、ヨルシカのアイデンティティ「文学性」を強調していて、タイアップとオリジナルのバランスが良い楽曲だと思います。
2,テレパス https://youtu.be/LTeROfwwtnA?si=qd1zCwRWXYdzkxSR
私がヨルシカの全楽曲内で一番好きな楽曲です、「テレパス」。
裏でずっと流れているピアノの繊細なアルペジオ、サビのn-bunaによるハモリなど美しさを前面に出しながらも、掠れた声のようなブリッジミュートのリードフレーズやアウトロのズレるアルペジオなどにより不完全さ、人間さを表している。歌声も哀しみと優しさが混ざったようなニュアンスで、全体を通して「切なくも美しい」楽曲だと思います。
曲中終盤の歌詞 「どう言えばいいんだろうね 例えば、 ね?言わなくたっていいの」
文学性や言葉を重んじるヨルシカが「テレパス」と題してこの歌詞を歌うのは流石にクソデカ感情すぎますって!!!!!!!!!!!
冒頭から一対一の会話形式で相手の言いたいことを理解してあげる描写が多かったのに、最終的に言語を手放す二人。「言わなくても伝わる」、これが最高のコミュニケーション、そして芸術の真髄だと思います。
3,太陽 https://youtu.be/Qgj3xHRlGr8?si=MC2BDaRq539R9iy_
「太陽」は過小評価されている!!!!!
MVの再生数も下から数えて5,6番目、ファンの間で好きな曲をあげる時も出てくることは少ない、しかしそれでも「太陽」を推したい!
個人的にはこれを「ヨルシカのED曲」だと思っています。初期楽曲から受け継がれたストリングスの効果音のような音、活動途中から開始されたn-bunaのハモリ、2Aの遊んだベースライン、シューゲイザー風でありながら使っているスケールからヨルシカを感じることができるギターソロ。現在の音楽性に行き着くまでの遍歴を少しだけ知ることができる曲です。
「私が歩いた道も、私の足も 私が触った花も、私の指も 私が死ぬ日の朝も、その他の日々も 緩やかな速度で追い抜いてゆく」
歌詞が良すぎますね。情景描写の中に内面性を含ませる、ヨルシカお得意の手法ですがこの楽曲には直接内面を描く歌詞はなく、全てが景色で構成されているのにも関わらず内面の温かさを感じることができる。
気に入ったら皆様もぜひ「太陽」の魅力を広めてあげてください。
個人的おすすめ楽曲3選
1,チノカテ https://youtu.be/Fq55MMfHoJg?si=11JgQn93XIh9svGR
楽曲としての完成度が最も高い曲だと思っております、「チノカテ」。軽快なオルガンとボーカルで始まり、不思議な心地のするBメロ、開けたサビを経てアコギフレーズ。全体的に明るくて軽快な曲なはずなのに心を締め付けるノスタルジーが確かにそこにある。ラスサビまで聴き終えて、初めのオルガンフレーズに戻ってくると弾いているのは同じ音なはずなのに1回目よりも遥かに切なく感じられる。移動中や作業中に流れてきても、「手を止めて聞き入ってしまう」ようなそんな魅力があります。
歌詞もヨルシカ屈指にメッセージ性があり、「本当に大事だったなら そもそも買わなければ」や「ずっと叶えたかった夢が貴方を縛っていないだろうか? それを諦めていいと言える勇気が少しでもあったら」などとかなり哲学的な問いをこちらに投げかけてきます。
2,強盗と花束 https://youtu.be/qi1x1qgXbO8?si=vozD7WlhimMsFBv4
ヨルシカは小説をもとにして曲を書くことで有名ですが、「強盗と花束」はn-bunaが自らストーリーを作る曲のその発端だと思っています。爽やかで澄んだ歌声のsuisさんが低い声で歌っていることも特徴であり、ヨルシカにとって挑戦の一曲だったのではと勝手に予想しています。また曲調も今までのギターロックとは異なりジャズやセッション的なアプローチも取り入れられています。
歌詞も小説の途中をくり抜いたようなもので物語を読んだ気分になります。「強盗と花束に何かの違いがあるのですか それ、何かが違うのですか」と人の命を盗んで物を得る強盗と花の命を盗んで美を得る花束を並べているのも印象的です。
3,八月、某、月明かり https://youtu.be/Vs5NViM8TSY?si=vcElFo0Lh7gZqwOK
全然ギターロックですが好きなので許してください。この楽曲は「エイミーとエルマ」シリーズの一曲で、ヨルシカは長い期間をかけてこの二人の物語について描いてきました。こちらのコメント欄に時系列とストーリーをまとめてくださっている方がいたので良ければそちらもご参照。
イントロのギターリフ、これ弾いてみたらわかるんですけどバカみたいなフレット跳躍があって忙しなく左手を動かさなければならないんですね。ヨルシカといえばギターリフ!という方がいるくらいにはヨルシカのギターは特徴的かつ難易度が高い。その代表格のような楽曲です。
「そうだ、きっとそうだ あの世ではロックンロールが流れてるんだ」「最低だ 最低だ 言葉なんて冗長だ
君の人生は月明かりだ 有りがちだなんて言わせるものか」
ヨルシカには珍しく力強く怒りの籠った歌詞たち。己の音楽を肯定するロックンローラーの中心部が見えて心が震わされます。
こういう時に聴きましょう!
日常に少しだけ美しさが欲しいとき、しっかり「芸術」として音楽を聴きたい時、心が夏めいた時、ヨルシカを聴きましょう。
ヨルシカはたくさんの曲調があるのでどんな時でも聴くことができるのも良い点の一つなのですが、個人的には移動中に聞き流すよりも、その曲と真摯に向き合って歌詞の意味などを取り込みながら聴く方がヨルシカの魅力を最大限に引き出せると思います。彼らのライブスタイルもMCなし、朗読ありという「作品」であることに重きを置いたスタイルです。絵画を鑑賞するイメージで聴きましょう。
いかがでしたでしょうか、ヨルシカの知らない一面に皆様が気付けたなら幸いです。
他にも良い楽曲がたくさんありますし、今後も出ると思います。皆様も是非聴いてみてください。
